ミキハウスの
SDGs活動レポート
2025.11.18
利晶学園小学校での坂本達さん講演会に参加しました!
皆さん、こんにちは!
グローバル事業部のう・なぎょむです。
10月27日、利晶学園小学校にて、5,6年生の子どもたちと保護者を対象に行われた坂本達さんの講演会を聴講できる機会がありましたので参加しました!
入社前から “自転車で世界一周をした先輩がいる” という話は何度か聞いたことがあり、今回はそのお話を直接聞けるということで、とても楽しみでワクワクが止まりませんでした!
懐かしさに包まれた学校の風景
日本の学校には初めて行くことになり、母国である韓国と似ている部分があったり、給食のバケツなどを見て懐かしさを感じたりしました。
学校には「mikihouse room」をはじめ、ミキハウスを連想させるカラーの椅子や机があちらこちらにありました。

実は利晶学園小学校様とミキハウスは以前から関わりが強く様々なお取組みをしています。学校の施設だけでなく、社員による出前授業を行ったり、ミキハウス製の通学用のナイロンランドセルやサブバッグを2025年度の新入生から使用していただいたりしています!
今回は実際にそれを背負っている生徒たちの姿も見ることができたのですが、とても可愛らしく、利晶学園様のミキハウスへの愛情が感じられて、本当に嬉しかったです!
講演会場に入ると、すでに児童たちがちょこんと座って講演を待っていて、私も同じ気持ちで坂本さんをワクワクしながら待ちました。

坂本さんの登場の際には、学生たちが次々と手を伸ばしてハイタッチを求めており、あっという間に仲良しになっていました!
「夢の力」について
さて、いよいよ講演がスタート!
坂本さんは最初に「夢の力」について語ってくださいました。
幼い頃の傷ついた経験、夢を口にしたときに返ってきた冷たい視線、うまくいかない現実。
それでも「行動すること」を止めなかった理由は何だったのか。
それは「やってみたい」という自分の心に正直であり続けたこと、そしてその気持ちに応えるように、何度も周りの人の優しさに支えられてきたからだと感じました。
坂本さんが「自転車で世界をまわりたい」と思うようになったのは、お父様の
「世界は、広い!!」
という力強いひとことがきっかけでした。
その最初の一歩は中学2年生の時。
2歳上のお兄さんと一緒に、東京から大阪のおばあちゃんの家まで自転車で旅をしたそうです。
その道中、疲れきっていた2人に冷たいスイカを分けてくれたおばさん。
恥ずかしくて頼めなかったのに、声をかけて氷水を入れてくださったラーメン屋の店主。
見ず知らずの人に、なぜか沢山助けてもらったそうです。
その理由を尋ねたら、
「自分でやりたいことを決めて、ちゃんと準備してきた君を応援したいからだよ。」
坂本さんはその時、夢は「一人で頑張るもの」ではなく、
“いろんな人の力で実現していくもの” だと気づかれたそうです。
私自身もこのお話を聞いて、今までの人生を振り返ると本当にたくさんの人に支えられてきたなと感じました。
一人ではできなかったことばかりだったなと改めて思いました。
ミキハウスと行動力の物語
そして何より驚いたのは坂本さんの行動力です!
ミキハウス入社後、「ありのままの自分を受け入れてくれる会社なら!」と期待して、自転車での世界一周の夢を語ったところ、最初は冗談だと思われて受け入れられなかったそうです。
しかし坂本さんは本気だったので、旅に必要な1,000万円を集めようと決意し、個人的に30社へ手紙を送り、そのうち20社が応援をしてくれることになり、退職して実現するつもりであることを伝えたところ、木村社長もその情熱に心を動かされ、特別な有給休暇を許可されました。
こうして、4年3ヶ月・43カ国の自転車世界一周 がついに実現しました。

ギニアでの出会い
当日、坂本さんはギニアの伝統衣装を着て登壇されていました。
「なぜギニアなのかな?」と思っていましたが、その理由は旅の途中での出来事にありました。
旅の途中、ギニアでマラリアにかかり、生死をさまようほどの状況に。
その時、何の縁もない日本人である自分を全力で助けてくれたのが、現地の人々でした。
坂本さんはその恩を忘れず、後日もう一度自分の足でギニアを訪れ、きれいな水が不足していた地域にみんなで井戸を掘る活動を行い、感謝の気持ちを伝えたそうです。
受け取った優しさを、今度は自分が渡す側へ。
私は気づけば涙が出ていました。(本当に…笑)
治療の手段も薬も十分ではない、決して恵まれているとは言えない環境の中で、
見知らぬ「よそから来た人」に対して、持っているものすべてを差し出してくれたギニアの人たち。
もしかすると、言葉だけで聞くと「助け合うのは当たり前」と感じる方もいるかもしれません。
ですが、その状況にいる人たちの立場で考えると、それは簡単なことではなく、
大きな覚悟と深い思いやりの上に成り立っていた行動だったのだと強く感じました。
自分たちも決して余裕があるわけではない中で、迷うことなく差し出された「やさしさ」。
その心の大きさを思うと、どれほどのものだったのか想像しきれないほどで、
胸が熱くなり、深く感動しました。
「僕たちはチャンピオン!」
家族で世界を旅していた時のビデオも見せていただきました。
ご家族みんなで自転車をこいでいる姿が映っており、通りすがりの人々からたくさんの応援の言葉をかけてもらっていました。
その中で、疲れた時にも諦めずに次男の康次郎くんが言い続けた言葉がとても印象的でした。「僕たちはチャンピオン!」
大人になった今こそ、こういう「自分を立て直す言葉」が必要なのかもしれません。
これから私の一番好きな言葉は“チャンピオン”かもしれません。(笑)
坂本さんの3つのメッセージ
1.感謝をすること
2. 挨拶は信頼のはじまりであること
3. 相手の大切なものを大切にすること(そうすれば自分も大切にしてもらえる)

とてもシンプルに聞こえるかもしれませんが、人と人がつながる本質をついた言葉だと思いました。
子どもたちのまっすぐなまなざし
70分間の講演中、小学生の子どもたちも最後まで集中して耳を傾けており、質問タイムでは手をバンバン上げて素直な質問がたくさん出ていました。
「年収はいくらですか?」という思った以上に現実的な質問に会場が笑いに包まれる場面も(笑)。
その飾らない言葉の中に、子どもたちならではの純粋な視点と広い世界を感じました。

この坂本さんのエピソードは、2021年から中学3年生の国語教科書にも掲載されており、SDGsの視点から中学生にも夢の力を知ってもらいたい題材として取り上げられているそうです。
講演会後には保護者の方々が坂本さんの本を手に取られ、多くの方が購入してくださいました。

大人気でした!
その中にはなんと、28年前に坂本さんと旅先で出会って一週間ほど現地で一緒に過ごされた方が偶然保護者として参加されていたことが分かり、お写真まで見せていただきましたが、そのご縁に本当に驚きました。
まさにこれこそ【夢の力】だと感じました。
講演会に参加して・・
今回の講演は、私にとって 「失敗がこわい」という気持ちと向き合う大きなきっかけとなりました。
ミキハウスに入社して1年目は店舗で働き、2年目の現在は本社の部署に異動しました。
仕事の内容も環境も大きく変わり、最初の頃は分からないことが多くて落ち込む日々でした。
「できない自分は恥ずかしい」「失敗はダメなことだ」と思い込んで、
自分を責めてしまうこともありました。
(負けず嫌いなので、余計に “失敗したくない” 気持ちが強かったのだと思います。)
そんなとき、私は上司に思い切って正直な気持ちを打ち明けました。
「言ってもいいのかな…変に思われないかな…」と不安もありましたが、
上司は笑顔でまっすぐに受け止めてくれました。
そして、みんな失敗しながら成長すること、恥ずかしがらずにSOSを出して良いことを教えてくださいました。
その言葉は、あのときの私にとって、本当に必要な言葉でした。
胸の奥のこわばりがほどけて、涙が止まらなかったのを覚えています。
そこから私は、わからないことだらけのありのままの自分に向き合い、「分からないことは分からないと言う」ことを、少しずつできるようになり、部署の先輩や同期に助けてもらいながら、一つずつ覚えていきました。
できない自分にばかり目を向けるのではなく、“今できる一歩” に目を向けること。
そして、もし間違えたなら、またやり直せばいい。
今回の講演でも改めて感じました。
世界は、思っていたよりずっと広くて、やさしいかもしれない。
そして、人はひとりきりでは生きていけないということ。
誰かの支えがあるから前に進めて、
今度は自分が誰かを支えられる人になっていく。
坂本さんがギニアで受け取った「やさしさ」を、
また誰かへ返したように。
私も、いつか“昔の私”のように悩んでいる後輩がいたら、
そっと手を差し伸べられる人でありたいです。
これからも、互いに “自分のチャンピオン” でいられるように。
夢を信じて、失敗をおそれず、勇気をもって一歩ずつ前へ進んでいきたいと思います。

素敵な機会をありがとうございました。
最後に・・児童の皆さんの感想を少しご紹介します。
〇坂本達さんの過去の話が思ってたより重く、驚いてしまったけど、現在は楽しく過ごされていたように見えて良かったなと思いました。私は、夢があり過ぎて逆に悩むほど未来に楽しみを持っています。医者になりたかったり、声優になってみたかったりといろんな夢が持てることに感謝しています。坂本達さんみたいに自分のやりたいことを達成できるようにがんばろうと思います。夢を持ちすぎて、全部叶えるのは難しいですが、できるだけ達成できるようにいろんな経験を積んでいこうと思います。講演会に来てくれてありがとうございました。
〇ぼくが坂本達さんの講演会で思ったことは、自転車で世界一周を 4 年 3 ヶ月かかったというのを聞いて、すごく根気があってすごいなと思いました。
もう一つは、ヒゲが長くてミキハウスの面接に受かったというのがとても面白かったで
す。また講演会をしてほしいです。
〇ぼくはプロ野球選手になりたいけれど、狭き門です。でも坂本さんは、もっと狭き門の夢を叶えれたので、僕もプロ野球選手に慣れそうな気がして、すごい良い話を聴かせてもらえたなと思いました。自転車で世界一周は、本当にすごいなと思いました。あの虫を食べれたのもすごいです。僕なら、食べるふりをするか食べないと思います。
う・なぎょむ(グローバル事業部)
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