ミキハウスの
SDGs活動レポート
2023.12.11
SDGs出前ワークショップ
「ものづくり編」in成法中学校
ミキハウス品質管理部の上田泰三です。
7月7日(金)、 SDGs活動の一環で八尾市立成法中学校にお邪魔し、2年生5クラスを対象に「働くことって何?」というテーマでワークショップを実施しました。
わたしの担当ワークショップは「ものづくり」です。
ものづくりは、ミキハウスの活動の根っこの部分。時間割2コマ分で約80名の生徒の皆さんが集まってくれました。
わたしたちが普段の生活で目にするのはほとんどが完成した製品で、それらがどういった工程で、どれだけの人たちが関わって作られているのかを知る機会はあまりありません。アパレル製品といった身近な製品にも、作り手側のこだわりやものづくりの素晴らしさが詰まっていることが少しでも伝わればと考えました。
あらかじめ用意しておいたトレーナーやベビーシューズにところどころで「かわいい!」と歓声が上がり、気を良くしたところで講義を始めました。
まず、自分たちが身に着けるものを選ぶことを想像しながら、ミキハウスが子ども服をつくるときに注意している点、気を配っている点にはどんなことがあると思うか聞いてみました。
「色」「素材」といった見た目、「安全であること」「断熱性」といった機能、中には「真ごころ」「信念」といった核心を突いた意見もありました。どの意見も、ミキハウスが大切にしてきた、そしてこれからも大事にしていきたいものばかりをあらためて言い当てられたようで、共感してもらえた気分になり何だかうれしくなりました。
次に、赤ちゃん用肌着の製造工程を紹介したものづくり動画と、ミキハウスの主力商品であるトレーナーが出来るまでを解説したスライドを使って、原料である綿花が糸に紡がれ、その糸を編み立てることで生地を作り、生地を染色して色を付け、出来上がったカラフルな生地を裁断、縫製して製品に仕上げるまでを順を追って説明しました。
生徒の皆さんには興味を持って見てもらえたのではないかと思います。
ただ、こだわってものづくりをしただけでは商品はお客さまの手には届きません。出来上がった商品を丁寧な接客でお客さまにお勧めする店舗、ECや海外などへ多様化している販路、商品の優れた点やミキハウスの様々な活動を含め対外的に発信することなど、それぞれの担当者がチームワークで役割を果たすことで、お客さまに商品を届け、収益を上げることで会社が成り立っていることにも触れました。
また、ものづくりの過程でどのように工夫すればSDGsの各テーマに貢献できると思うか?という問いかけに対しては最も活発に話し合いが行われ、その結果「リサイクルした材料を使う」「丈夫なものを作って長く使う」といった、まさにミキハウスが実際に取り組んでいる、目指そうとしている意見も出て、生徒さんたちにとっても関心が高いことが伺えました。
最後に、日々ものづくりの仕事に携わる中で、自分の手掛けた、あるいは関わった商品を街なかでお客さま(子どもたち)が身に着けていたり、そのご家族が幸せそうな笑顔で見守っていたりするのを見かけると、ものづくりを通して、些細なことかもしれないけれど社会に貢献していることが実感でき、それこそが「働くということ」ではないか、と私が個人的に感じていることを伝えて講義を終えました。
生徒さんには、参加してもらうよりも一方的に話を聞いてもらう時間の割合の方が大きくなってしまいましたが、今回の講義をどのように感じてもらえたのか、感想をいくつかご紹介します。
*服がどうできて、どう完成しているのか知らなかったので知れてよかったです。ものづくりはつくるまでは大変で苦労しそうな職業だけど、やりがいのあるいい仕事だな、と思いました。
*ものづくりについて、いろいろな気持ちが入って作られていることを知ることができました。熱がこもっていて素敵だと思いました。
*服の作り方や染め方までわかって心のそこから「なるほど」の文字が出てきました。自分たちもの子どもの頃にこんな服を着ていたんだなと思うとありがたくなってきました。
*素晴らしい「心」「信念」があったと思います。とても固い意思があったと思います。その意思がミキハウスの物づくりに活きていると思いました。そして「心」や「信念」が僕たちが着てきた服にこめられているんだなと思いました。
それぞれの感想を見てみると、普段自分が何げなく接している商品に複雑なものづくりの過程があって、作り手の様々な想いが込められていることを少しだけでも感じていただいたように思います。ものづくりへの理解を通じて、何となく将来はものづくりに携わってみるのも楽しいかも、と働くことへの興味を持つきっかけになってもらえればうれしいです。
上田泰三(品質管理部)